島津製作所、血管撮影システム「Trinias」シリーズのバイプレーンタイプ3モデルを発売
発表日:2023年04月12日
優れた操作性・安全性で医療のクオリティ向上に貢献
血管撮影システム「Trinias」シリーズバイプレーンタイプを発売
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島津製作所は、4月12日に血管撮影システム「Trinias(トリニアス)」シリーズのバイプレーンタイプ3モデルを国内外で発売します。
「Trinias」シリーズは高い画像処理技術により低被ばくかつ高画質を実現した当社血管撮影システムのフラッグシップモデルです。血管撮影システムは、脳や心臓などに細く長い管(カテーテル)を挿入して脳梗塞や心筋梗塞を治療するカテーテル手術や、血管系疾患の検査・治療などに使用されるX線透視撮影装置です。同システムには、X線管装置と検出器を搭載したCアームと呼ばれる機構が付いており、Cアームが1組のシングルプレーン、2組設置されたバイプレーンの2タイプがあります。バイプレーンは、2式のCアームによる2方向からのX線透視・撮影が可能なため、シングルプレーンと比較して多くの情報が一度に得られ、特に心臓や頭部領域、小児などの高度なカテーテル手術で使用されます。治療時間の短縮や撮影時の造影剤投与量の低減につながり患者さんの身体的負担が低減できる一方、2つのCアームの適切な位置設定(セッティング)が難しいという課題がありました。また、近年、外科治療と比較して侵襲性の低いカテーテル手術が普及し血管撮影システムの使用症例が増加したことにより、同システムの使用経験が浅い医療従事者でも使いやすい装置が求められています。
本製品は、複合的な動きを安全にワンタッチで操作できる「ダイレクトメモリー」機能を搭載しました。バイプレーンでもシングルプレーンと同様の簡易な操作性を実現しています。また、撮影開始時のCアームのセッティングにかかる時間を、従来製品比50%以下に短縮しました。これらの機能による操作性の向上による治療時間の短縮、またバイプレーン撮影による造影剤投与量の低減を実現しました。
島津製作所は2023年度から始まった中期経営計画において、画像診断機器とAIやIoT技術を用いて新たな付加価値を提供する、「イメージングトランスフォーメーション(IMX)」と名付けた戦略を推進してまいります。今後もカテーテル手術の普及およびカテーテルなど医療器具の微小化や高度化は進むと見込まれます。当社はIMXの一環として、これからも低侵襲医療の発展につながる血管撮影システムを開発し、より患者負担の少ない治療の普及に貢献していきます。
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