富士フイルム、データストレージ用磁気テープ「FUJIFILM LTO Ultrium10データカートリッジ」を発売

富士フイルム、データストレージ用磁気テープ「FUJIFILM LTO Ultrium10データカートリッジ」を発売

発表日:2025年06月13日
現行品比 約1.7倍の75TBの大容量データを安全・低コストで保管できる磁気テープ
「FUJIFILM LTO Ultrium10データカートリッジ」新発売

富士フイルム株式会社(本社 : 東京都港区、代表取締役社長・CEO : 後藤 禎一)は、1カートリッジあたりの最大記録容量75TB(非圧縮時30TB)を実現し、大容量データを安全に低コストで保管できるデータストレージ用磁気テープ「FUJIFILM LTO Ultrium10データカートリッジ」(以下LTO10)を本日より発売します。LTO10は、磁気テープストレージメディアの規格「LTO Ultrium」(*1)の第10世代に対応しています。

昨今、自動運転、医療画像、AI、IoTをはじめとする技術の普及などにより、世界で生成されるデータ量は増え続けており、2025年には175ゼタバイトに達すると予測されています(*2)。さらに、生成データの活用による技術の進化やデータ保管義務などの法令に対応するため、データ保管事業者や企業、研究機関などにおいて、大容量データを効率的に安全に保管したいというニーズが高まると見込まれています。

磁気テープは、大容量データを保管する目的で用いられるストレージ・メディアです。安定的にデータの読み書きが行えるだけでなく(3)、同じくデータのバックアップやアーカイブに使用されるハードディスクドライブ(HDD)と比較して初期導入のコストを抑えられるため(4)、データを低コストで保管できる点や、ネットワークから切り離した環境での保管が可能のため、ランサムウェアやハッキングなどによるデータ損失・消失のリスクを低く抑えられることから、大容量データを低コストで安全に保管できるストレージ・メディアとして、データセンターや大手IT企業などで広く使用されています。

LTO10は、1カートリッジあたりの最大記録容量75TBを実現したデータストレージ用磁気テープです。当社は、大容量データの記録を可能にする独自の磁性体材料「微粒子ハイブリッド磁性体」を、「LTO Ultrium」シリーズにおいて初めて採用。磁気テープの一定面積あたりに保管できる記録容量(面記録密度)を拡大させることで、現行品(*5)の約1.7倍となる最大記録容量を実現しました。大容量データを安心・安全に低コストで保管できるストレージシステムの実現に貢献します。

当社は今後も、世界シェアNo.1(*6)のデータストレージ用磁気テープメーカーとして、お客さまのニーズと信頼にお応えする高性能・高品質のメディアを開発・提供することで、ICT社会の発展に貢献していきます。

*1 Linear Tape-Open、LTO、LTOロゴ、UltriumおよびUltriumロゴは、Hewlett Packard Enterprise社、IBM社およびQuantum社の米国およびその他の国における登録商標です。
*2 出典 : Brad Johns Consulting,LLC”Improving Information Technology Sustainability with Modern Tape Storage”(2022)、1ゼタバイト=10億テラバイト。
*3 材料設計を最適化することで、磁気ヘッドの高精度なトラッキングと優れた走行耐久性を実現。
*4 1TBあたりのTCA(Total Cost of Acquisition)で比較。保管データ量10PB以上にて優位性を確認。当社調べ。
*5 「LTO Ultrium」規格の第9世代に対応した「FUJIFILM LTO Ultrium9データカートリッジ」。
*6 生産者シェア。当社調べ。

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