発表日:2023年11月24日
ソニーコンピュータサイエンス研究所
創造性の加速を支援する新たなシステム、「Tomonami(トモナミ)」を開発
~陶芸作家の吉田幸央氏との取り組みによる展示会を開催~
株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所(代表取締役社長、所長:北野宏明 以下、ソニーCSL)は、創造性の加速を支援する新たなシステム「Tomonami(トモナミ)」を開発しました。Tomonamiはアレクシー・アンドレ研究員による「Creativity Acceleration(創造性の加速)」の研究を通じて創出されたもので、アーティストに対してカスタマイズされた形で提供するものです。
この度、Tomonamiによる初の成果として、陶芸作家の吉田幸央氏との取り組みによる作品の展示会を本日より開催します。
Tomonamiによる芸術制作は、アレクシー・アンドレ研究員が自身もアーティストである経験を活かしながら、アーティストとの対話を通じて創造性を理解するところから始まります。そして、アーティストの過去の作品群から表現の特長を独自に抽出し、アーティストが志向するイメージを生成するためのオリジナルのルールをパラメータという形で独自開発ソフトウェアのユーザーインターフェースへ反映し、アーティストに創造性の探索空間を提供します。
アーティストはこの空間をパラメータを操作することで探索します。Tomonamiを使うことで、アーティストが自律的に選択肢を探り、選択肢から芸術感覚、センスで採用可否を評価、判断しながら、短時間にアイディアを創出できるようになります。この創作過程の試行錯誤というサイクルを高速化させるプロセスこそがTomonamiのコアであり、アーティスト自身が想像しえなかった新たな創作につながるものです。
吉田幸央氏は、アレクシー・アンドレ研究員に自身の創作活動を踏まえたアドバイスを行い、Tomonamiのコンセプト段階から開発を支援してきました。今回の展示会では吉田氏がTomonamiにより創造した新たな作品群とTomonamiに関する展示を行います。
なお、Tomonamiとは、”Tomo”と”nami”からなる共創の概念を含めた造語であり、テクノロジーを使用するアーティストと、アレクシ—・アンドレが「友(Tomo)」のように近い距離でお互いを理解し合うことで、「波(nami)」のように研究とアートが融合する新たな未来を描いていくことを表現しています。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。